秋の読み聞かせに韓国の昔話

こんにちは。
店長のマキコです。

『読書の秋』とよくいいますが、それは、秋は夜が長くなるということと、気温や湿度が過ごしやすくなり本を読むのに適した季節だからだそうです。

読み聞かせも同じで、二学期の中盤くらいになると子どもたちも学校生活に慣れて集中できるようになり、少し長いお話しでもじっくり聞くことができます。

こんなとき、私は昔話や民話などを選書します。
今回は小学校低学年クラスにぴったりの、韓国のむかしばなしの絵本をご紹介。

「ふしぎなしろねずみ」出版社: 岩波書店  32頁
作: チャン・チョルムン  絵: ユン・ミスク  訳: かみやにじ

ふしぎなしろねずみ
「ふしぎなしろねずみ」
作: チャン・チョルムン
絵: ユン・ミスク
訳: かみやにじ
出版社: 岩波書店

お話しの内容は…

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ある雨の日、寝ているおじいさんの鼻の穴からしろねずみが出てきて家の外へ行きますが、大きな水たまりがあって前へ進めません。
それを見ていたおばあさんは、水たまりにそっとものさしを置いて橋をかけてあげます。

しろねずみはそれを渡り、どんどん走っていきます…

そのねずみの様子を、おじいさんは自分が体験しているかのように夢の中でみていたのです。
どんどん走っていくと宝物を見つけたと…

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絵は少し暗いのですが、とっても温かみがあっておじいさんとおばあさんが可愛いんです。
おはなしもハッピーエンドですし、2~3年生くらいまでの読み聞かせにぴったりの絵本だと思います。

この絵本を訳された「かみやにじ」さんが、あとがきに書かれている韓国の言い伝えがまた素敵だったので簡単にご紹介します。

韓国には「隠してあるものは、ねずみが守ってくれる」という言葉があり、「ねずみ年生まれの人は、一生食べるものに困らない」ということわざもあります。

ねずみは集めた食べ物をどこかにためこんでおく習性があるところから来ているそうですが、それを、韓国ではユニークなお話として昔から伝わっているのですね。

それと、 おばあさんが使った「ものさし」。よく見ると、端の方に北斗七星が描かれていたのです。

韓国では、ものさしという道具は古くから「正義をはかるもの」「生命をつかさどるもの」と考えられ、大切にされてきました。
そして、夜空に輝く北斗七星も同じく、人間の寿命をつかさどる役割があると考えられていました。
そのようなことから、韓国ではしばしば、ものさしに北斗七星が描かれるようになったそうなんです。

こんなエピソードを織り交ぜながら読んであげると、楽しさも倍増ですよね。

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